このページでは、海外の人が包茎手術および割礼を受けている割合について解説します。
包茎手術および割礼をおこなう目的について
男性が包茎手術および割礼をおこなう目的は様々ですが、主に以下の3つに分類されます。
宗教的儀礼による包茎手術および割礼
男性が包茎手術をおこなう目的として最も多いのが、宗教的目的によるものです。
イスラム教とユダヤ教は、絶対的な宗教儀礼として、90%以上の男性が割礼としての包茎手術をおこないます。
衛生的目的による包茎手術および割礼
次に多く包茎手術および割礼がおこなわれる目的は、衛生的な目的によるものです。
アメリカなど一部の国では、包茎であることが不衛生である、という考え方が尊重されていて、医学的に包茎手術が推進される傾向もあります。
美容目的による包茎手術
非常に少数派ですが、美容目的で包茎手術をおこなう国があります。日本がこれに相当します。
割礼の習慣や文化がないにも関わらず、大人になってから包茎手術をおこなうことは、世界的に見ても非常に珍しいこととして位置づけられています。
なお、割礼に関しては別のページで詳しく解説しているので、そちらもご覧ください。
海外の人が包茎手術および割礼をおこなう割合
この章では、海外の人が包茎手術または割礼を受けている割合について、各地域ごとに整理して解説します。
なお包茎手術、特に割礼に関しては、国や地域、そして宗教などの違いによって解釈や意義が異なるため、一言で包茎手術および割礼の割合をまとめることは、意味がないかもしれません。
また、このページで公開している数字は、各国や地域が公表している公的データではないものも多く含まれるので、あくまでも参考にしてください。
ヨーロッパにおける包茎手術の割合
ヨーロッパの場合は、割礼の習慣や文化がない国や地域が非常に多いことが特徴です。
従って、包茎手術および割礼がおこなわれるのは、一部の宗教的な目的の場合など、少数です。
包茎手術を受ける男性は、病的な治療目的の場合が多いのが現状のようです。
ヨーロッパは国や地域が多く、詳しいデータが少ないですが、ヨーロッパにおける包茎手術を受けている割合は非常に低い、と言っても問題ないと思います。
イギリス | 15~20%(世代の違いによる) |
フランス | 10〜15%(世代の違いによる) |
スペイン | 約6.6% |
ドイツ | 約15%(世代の違いがある) |
ポーランド | 約5% |
スウェーデン | 約5.1% |
フィンランド | 約2~4% |
アルバニア | 約47.7% |
ボスニア・ヘルツェゴビナ | 約50% |
北アメリカにおける包茎手術の割合
北アメリカの地域も、非常に多くの国と地域がありますが、アンティル諸島などの小さな島国は、包茎手術や割礼に関して公表されているデータがほとんど無いので、実情が不明です。
従って、包茎手術および割礼の割合は、アメリカやカナダやメキシコなどの、主だった一部の国のデータが、北アメリカ地域のデータになってしまい、かなり偏りがあります。
アメリカ | 60~80%(世代や地域の違いによる) |
カナダ | 約32%(地域の違いがある) |
メキシコ | 約15.4%(15歳以上の推定値) |
ドミニカ共和国 | 約13.7% |
ハイチ | 約6.2% |
バハマ | 0.2% |
なお、アメリカの包茎に対する考え方に関しては、別のページで詳しく解説しているので、そちらもご覧ください。
南アメリカにおける包茎手術の割合
南アメリカは包茎手術および割礼を行う習慣や文化がほとんど無い地域です。
従って、南アメリカは世界的に見て、最も包茎手術および割礼の割合が低い地域です。
南アメリカでは、宗教的な目的による割礼が極一部で行われている程度です。
南アメリカにおけるその他の包茎手術は、先天的な疾患などによる、医学的な治療目的によるものが大半を占めている状態のようです。
南アメリカにおける包茎手術および割礼のデータは、非常に少なくて不明確な部分が多いのが特徴です。
ブラジル | 1~7%(地域の違いによる) |
アルゼンチン | 約2~3%(推定値) |
コロンビア | 約10%(推定値) |
ペルー | 3~4%(推定値) |
チリ | 5%以下(推定値) |
アジアにおける包茎手術の割合
アジアの地域は、宗教的な目的による割礼が非常に多い地域なので、包茎手術の割合は非常に高いです。
ユダヤ教やイスラム教よって、幼児割礼が強制されれいる国や地域の場合は、包茎手術の割合は90%以上がほとんどです。
また逆に、ユダヤ教やイスラム教の影響が全くない国では、包茎手術の割合は非常に低いのが現状です。
ただし、韓国とフィリピンは例外的に、包茎手術の割合は高いです。
インド | 10%未満(イスラム教徒はほぼ100%) |
インドネシア | 92~99%(イスラム教が多数のため) |
マレーシア | 約90~95%以上(イスラム教が多数のため) |
パキスタン | 97%以上(イスラム教の儀礼) |
バングラディッシュ | 約93~96%以上(イスラム教の儀礼) |
トルコ | 約95%(イスラム教の儀礼) |
イスラエル | 約90~95%以上(ユダヤ教の儀礼) |
フィリピン | 約90% |
タイ | 約20%未満(イスラム教徒はほぼ100%) |
中国 | 10%以下 |
韓国 | 約60~80%(世代の違いによる) |
日本 | 約5~10%未満 |
*補足
フィリピンはキリスト教の国ですが、「Tuli」というフィリピン特有の割礼の儀式があります。
そのために、アジアの地域では際立って包茎手術の割合が高くなっています。
フィリピンの「Tuli」は長い歴史があり、宗教的および文化的な通過儀式の一つとして、割礼が行われています。
また韓国の包茎手術の割合も高いですが、韓国はアメリカの文化的な影響を強く受けていることが理由です。
世代による違いはありますが、幼少期に割礼を行う習慣が、韓国には強く続いているので、包茎手術の割合は高いです。
なお、日本人が包茎手術を受けている割合に関しては、別のページで詳しく解説しているので、そちらもご覧ください。
アフリカにおける包茎手術の割合
アフリカの地域は、宗教的な目的による割礼と、儀式的な割礼が非常に多い地域なので、包茎手術の割合は非常に高いです。
従ってアフリカ地域は、世界で最も包茎手術の割合が高い地域となっています。
ただし、国や宗教そして民族の違いよって、包茎手術の割合に多少の差があります。
また近年では、HIV感染予防効果として、世界保健機構(WHO)などが割礼を推進する動きがあったことが影響して、包茎手術の割合が、国によっては多少上昇していることが、アフリカ地域の特徴でもあります。
エジプト | 90~100%(イスラム教の儀礼) |
モロッコ | 90~100%(イスラム教の儀礼) |
アルジェリア | 90~100%(イスラム教の儀礼) |
チュニジア | 90~100%(イスラム教の儀礼) |
スーダン | 約100%(イスラム教の儀礼) |
ソマリア | 約100%(イスラム教の儀礼) |
ジプチ | 約100%(イスラム教の儀礼) |
エチオピア | 約90% |
ケニア | 約84~90%(地域による違い) |
ウガンダ | 約60% |
南アフリカ | 約55~60%(民族によっては100%) |
ボツワナ | 約30~50% |
ザンビア | 約30~50% |
ナイジェリア | 約80~95%(イスラム教が多数) |
ガーナ | 約80~95%(イスラム教が多数) |
セネガル | 約80~95%(イスラム教が多数) |
マリ | 約80~95%(イスラム教が多数) |
コンゴ | 約70~90%(イスラム教が多数) |
カメルーン | 約70~90%(イスラム教が多数) |
海外における包茎手術および割礼を受けている割合についてのまとめ
このページでは、海外の人が包茎手術および割礼を受けている割合について記事にしました。
非常に興味深いデータになっていて、地域によってこれほどの違いが出るのかと、驚きがありました。
また、宗教の有無や違いによる包茎手術および割礼の違いが、極めて大きいことが分かりました。
上の説明文でも書きましたが、記載した割合などの数字は正式なデータではないものも多いので、参考程度に留めていただければと思います。